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2007年2月12日

●【番外現地レポート】神戸フレンチ界御用達の牧場へGO!~神戸・北六甲「弓削牧場」その2

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神戸のフレンチ界を陰で支え続ける「弓削牧場」。その中にあります「チーズハウス ヤルゴイ」!
先回に引き続き、お待たせいたしました!上質で新鮮な牛乳を使ったお料理の数々。圧倒されそうな美食の饗宴!はじまりはじまり~。

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ううーーー!寒い!寒い!さあ~「ヤルゴイ」に戻って遅めのランチ♪まずは何か温かいもの食べよ~。ここは牧場の中では→地図で一番上かな・・・。

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間の抜けた雪だるまがお出迎え(^O^)

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お、入口にハーブ、売ってますよ~。これはディル。150円。え?安!

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本式のカウボーイの馬具。弓削忠生さんが二十歳の時にアメリカに農業研修に行った記念に買ってこられたものだそうです。皮で出来た立派なものですね~。

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石鹸を彫って作ったバラの花がありました。見事です。花びらの繊細なひねりまで再現されてますよ~。

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リンゴのキャンドルスタンド。いい香りです。大切にすれば1ヶ月はもつそうです。バラの花と共に萬山総子さん、ベジタブルカービングのゴールドメダリストの作品です。
その方がこの場所でフルーツカービングの教室を開いておられます。 

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渋くていい感じの小屋でしょ~~。もとは東屋だったのを継ぎ足して小屋にして、また隣のキッチンともくっ付けてこの形になりました。で、お店の名前の「ヤルゴイ」って・・・・

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モンゴルの早春の大地に一番に咲くこの花の名前なんだそうです。長い冬に憔悴しきった家畜はこの花を食べて体力を回復するそうです。

でも、なぜモンゴル?・・・・・実は弓削忠生さんは元大阪外国語大学非常勤講師。それも、古くはかの司馬遼太郎を輩出したモンゴル語科で。ロマンですね~。なーんてカッコイイの!!

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さぁ~~~さっそくアッツアツの「ホエーシチュー」が出てまいりました!これで暖まりそ~。ありがたーい。

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これはクリームシチューに似ていますが、まったく違うシチューです。水は1滴も使わずにミルクから取れるホエイ(乳清)にカマンベールチーズとハーブで味付けしたものです。
サラッとしているのにカマンベールチーズのコクがあって、新鮮なハーブが穏やかに味を調えていますね~。あ~~体にいいことしてるって感じ!

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キャラウェイ・シード入りの黒パン。
添えられているのはオーデコロンミント。指でしごくと、ちょっとゴージャスな独特のミントの香りがします。

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これ、この茶色い点が・・・・キャラウェイ・シード。目が真ん中に寄りそうです・・・・・。

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で、パンはバターなしでホエーシチューにディップさせて食べちゃいまーす。お~~いしー♪

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そして出ました!コールドビーフとフロマージュ・フレ!!覚えておられますか?「マツシマ」でも「エスパス」でもお目にかかった、あのフロマージュ・フレです。

コールドビーフは鹿児島産の黒毛和牛!!

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こうして・・・コールドビーフにフロマージュ・フレとハーブ、スライスオニオンを乗せてレモンを絞ってぽん酢をかけて・・・・・・

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クルッと巻いて・・・・・・・うんにゃ~~~おぉぉーーーーう、うぉいひーーーー!
一枚のコールドビーフをふた口で食べるから・・・・・3枚のコールドビーフがあって、だからこの至極の味を6回経験できるんだーーと、一瞬のうちに計算してしまいましたよ。

フロマージュ・フレ、別名、生チーズ。これとコールドビーフ、合いますね~~。ビーフの歯ざわりと味に生チーズのトロミとコクが重なって、かなりビックリの美味しさでした!

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そしてこれ!根性のカマンベール。ん?なぜかって?
・・・・・それはさかのぼること20数年前。ほとんどの日本人がまだカマンベールチーズの存在すら知らなかった頃のこと。弓削忠生さんは資料も文献もないなか何とかカマンベールを自力で作ろうとしておりました。
奥さまの和子さんは、どんどん出来てくる大量のカマンベールチーズ失敗作に途方にくれ・・・・・

でもカマンベールが完成する前に、なんだか美味しいものが出来ちゃったんですよね。調べてみると、なんとそれはフロマージュ・フレというチーズ。偶然とはいえ、フランスの本場のフロマージュ・フレと作り方が一致していたんです!!

そのことは朝日新聞に掲載され記事を読んだお客さんが早速、高級食材を扱う「いかりスーパー」にお電話。
店側の依頼でフロマージュ・フレを持参したところ
「画期的な商品です。私たちはこんなチーズがほしかった。」
即、お店に置くことになりました。
カマンベールはそれから半年後に出すようになりました。

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嗚呼ワタクシは今、スポットライトを浴びる弓削忠生氏作カマンベールチーズを食さんとす!

・・・・まろやかで素直なとろみ。クセのない表面の匂い。微かなる心地よい苦味。・・・・はぁ~~逸品。

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これは「フロマージュ・フレの冷奴風」。あっさりとしたこのチーズは、デザートにもフレンチにも日本料理にもなっちゃうみたい・・・・。

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スライスオニオンと鰹節に、すたちと醤油をかけて大葉で巻いてパクリッ!ん?これ、料亭で出したらチーズ嫌いのおじ様たちも大喜びだわ。濃厚なおぼろ豆腐みたい!

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日も傾いていい雰囲気になってきました。外の植え込みの豆電球。かっこ悪いのはしょっちゅう見かけますがここのはセンスいいです。点滅もほたるの光くらいのゆっくりめで。

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おお、そうだ!ケーキセットも頼んでいたのです。これは「ピーカンナッツとメープルシロップのタルト」。

弓削牧場はいつも研修生を受け入れてるそうですが、ある時アメリカの農務省から40代の紳士ケビン・ラトナー氏という方が3週間の滞在をいたしました。
研修生にはひとつのある試練がございます。それは・・・・お得意料理を全員に披露しなければならない、ということ。ひぇ~~お料理できないよーーという方もおられるそうですが、このラトナー氏。奥さまがイタリア人であったことも影響してか大の料理好き。またたく間にピ-カンナッツのタルトを作りレシピを残して去ってゆかれました・・・・・。

これがそのタルトです。・・・・・・ピーカンナッツって、アーモンドとクルミをあわせたみたいな味ですね。

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ホットミルク。あの「マツシマ」のソムリエール幸野さんの言われていたことがよくわかります。くどくなく、かといってもちろん薄くはなく自然で優しい味のミルクです。

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木綿豆腐のような布目の入った「ダンジュ」。フロマージュ・フレとメレンゲで作った、ムースのような、でももう少ししっとりしたスイーツです。ジャムはブルーベリーでした。

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そしてこれが、今回ワタクシ一番のお気に入りとなった「フロマージュ・シフォンケーキ」。普通のシフォンケーキとは違い、生地が、まるで指にからみつくシルクのようにしっとりしているんです。
フロマージュ・フレを12パーセントも入れ、地鶏の有精卵で作ってます。

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そして最後に「フロマージュ・アイス」。え?よく食べるって?良質で美味しいものはいくらでも入るものなんです。

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テーブルのお花、素敵♪フラワーアレンジメントの方が週に一度来てくださるそうです。

気がつけばもう6時。「チーズハウス・ヤルゴイ」も閉店時間です。でも弓削ご夫妻との語らいは楽しくて意義深く尽きません。

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時間を置いたミルク瓶の上にたまったクリームを舐めさせていただきました。脂肪分を均一化させていないノンホモミルクなので、こうして乳脂肪が浮いてくるのだそうです。
さらに65℃の低温で30分殺菌。だからミルクに初めから含まれている乳酸菌は生きたままです。
賞味期限に近づくにつれ乳糖が結晶し甘味とコクが増していきます。このミルク自体、生きているんですね。

生きたミルクはこうやって脂肪で蓋を作って自らの乳酸菌で腐るのを防ごうとします。
ですから乳酸菌を殺さない低温殺菌のノンホモ牛乳を容器に入れて放置すると・・・・うまくいけばチーズが出来るそうです。お奨めするわけには行きませんが・・・。

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山の夜は早いもので、とっぷり日も暮れてしまいました。
ミルク瓶の可愛い子供たちのシンボルマーク、実は弓削ファミリーの3人兄弟、麻子さん、太郎さん、杏子さん(左から順に)なんです。

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1985年当時、この頃の3人がモデルになっています。

もっともっと語り合っていたかったのですが、後ろ髪を引かれる思いで帰ってまいりました。

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たくさんのハーブとお野菜、かぶら・・・・・・

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生きたミルクに、フロマージュ・フレ。シフォンケーキ、ベーグル、木苺のジャム、フロマージュ・フレで作ったクッキー。

そして、翌朝・・・・・・・・・

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・・・・・・・・やさし~~~~い、ホエイ・ソープで顔を洗いました。ホエイ(乳清)とヤシ油、パーム油、オリーブ油などを10時間煮て1ヶ月かけて乾燥させたものです。

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朝食!あっちゃーーー、何でハムが入ってないのよーーうちの冷蔵庫!仕方がない、ボイルド・スライス・ウインナーで、我慢。あああ・・・・でもなんだか他のいい材量に申し訳ないよーーー。でも、ない物はないもんなーーー。

もっちもちベーグルにはバジル、オレガノ、チャイブが入っていました。季節によって変わるそうです。

そしてイキイキ野菜にフロマージュ・フレを乗せて・・・なにかけよう・・・・・ここまで自然なものに(安物のウインナー以外は(><)変なドレッシングはかけられないぞ。どうする、どうする?鹿児島の黒酢は?いやあれは匂いが強烈だ。じゃ、ぽん酢。OK。

・・・・・・うぉ~~~いしいいーーーーー!朝から美味しいよーーー!なんだこれーー!?

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そして何より、生きたミルク。保存用のキャップを外すと懐かしい雰囲気の紙キャップ。生クリームが上に浮いてるので、よく振っていただきまーす。

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デザートはフロマージュ・フレに木苺のジャム。あーーーなんて贅沢。森の小鳥の声が聞こえてきそうな・・・・聞こえてくるわけないけど・・・そんな朝を迎えることが出来ました。

弓削牧場の皆様、弓削忠生さん、和子さん、麻子さん、太郎さん、お会いできなかったけれど杏子さん。
本当に本当にありがとうございました!!春が来て、牧場が緑に覆われましたならまた遊びに行かせてください!温かいおもてなし、心より感謝しております。

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弓削牧場 チーズハウス ヤルゴイ
神戸市北区山田町下谷上西丸山5-2
TEL:078(581)3220
営業時間 11:00~18:00(LO17:30 ) 
定休日 毎週水曜日

コールドビーフとホエーシチューのセット・・・・・2415円
食後のデザートとドリンクのセット・・・・・・・・・+525円
その他のお値段は→ココをご参考に~~

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