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2007年5月 4日

●"ザ・シェフリンク"第23弾!アンダルシア地方のガスパッチョ&情熱パエリアを堪能!絶品蛸&ムール貝!そしてエエッ?亀の手!?~神戸・下山手通「スペイン料理・オリーバ」

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ジャカジャカジャン!テケテケテ。オーーレィ!今回はスペインの情熱を全身に浴びてきました。

「ザ・シェフリンク」23番目のお店。インドは5つ星ホテル出身「ショナ・ルパ」の料理長、ビジョン・ムカルジーさんのお気に入り。神戸は東門街。スペイン料理の「オリーバ」です!
これはオオーッと意外な展開。エキゾチックなインドから別の意味でエキゾチックなスペインへ横すべり!
ではスペイン。ご一緒に、どぞ♪

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折り上げ天井は湿気を帯びたスペインの港町の空。おっとー。気分はスペインですが赤いロールスクリーンに突進しないでくださいね。闘牛場ではございませんので・・・。

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カウンターにぶら下がっていた乾物。
ニラピーニョ?ニラピーマン?・・・ああニョラピーニョですか、などと一人ごそごそメモしているとオーナーシェフの東山さん、実際にメニューに使うニョラピーニョを見せてくださいました。
この絵のようなピーマンの一種で、湯で戻して使います。スペイン料理というのはかなり食材が独特…という予感。

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では、お料理。まずは南スペインはアンダルシア地方の伝統的冷製スープ「ガスパッチョ」で幕開け。
トマトや赤ピーマン、きゅうりその他・・・たっぷりの野菜にパン粉を入れてオリーブオイルをたらしていただきます。

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お野菜で体が清められる感じですね~。色んな野菜の味がします。まるでサラダがスープになったみたい♪よく冷えていて・・・日本でもこれは夏バテ防止に良さそう!
アンダルシアではこのタイプのガスパッチョ(←レシピ、ここ)を毎日のように食べるそうです。

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東山シェフがスペインのお料理本から、いろいろ変り種のガスパッチョを見せてくださいました。これは、インドのナンのようなパンをつけ込んだガスパッチョ。もともとパンを入れるスープのようです。だから私の食べたガスパッチョにもパン粉が入っていました。

・・・(あん!指写さないで(><)・・・飄々とした面白さを醸し出す東山シェフ。しきりに指が汚れていることを気にしてます。さっきまでイカ墨パエリアのための墨を、イカから取っていたんですもの・・・ちょっと黒くなっているのは美味しいお料理を作るシェフの誇りですわよ♪と撮っちゃいました(^O^)

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ワインは徹底してすべてスペイン産。ポップアップしていただければ、スパークリングワインなどもご覧になれますよ。

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ここで突然ですが、これなんだと思います?名前は「亀の手」。ん?亀は足が四本であれは手ではない・・・なんて細かいことは抜きにして。でも本物の亀の手(足)ではありません・・・もし本物なら・・・きゃーー)*。*(

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実はこれ「亀の手」という名前のフジツボのようなものです。岩場にくっついています。イキイキとした海草までくっついて、新鮮そのもの。
でもなぜスペイン料理に「亀の手」?それは・・・

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こ~んな風にして食べるからなんですね!これはリゾット風のパエリア。
オリーバ」では塩茹でにしてお酒のおつまみにしたり・・・あと、、どうするのかな??
貝のすまし汁を光にかざすと、キラキラ光る粉のようなものが見えますがあれは貝の旨味成分コハク酸です。で、この「亀の手」には思いっきりたくさんコハク酸が入っているのです。だから当然いい出汁、出ます。

一口いただきますね。うむむむむ!磯!だぁーー!!磯の味です!歯ざわりはツブ貝のようで、もし磯で蛸をとっ捕まえてその足を食いちぎったらこんな味じゃないかな~・・・というのはワタクシの感想でして、東山マダムによれば「帆立貝のようなお味です」と、もう少し表現が上品になります(><)

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このこだわり。テーブルに置かれた塩までスペイン産。

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去年ご夫妻がスペインに行かれたときの写真を見せていただきました。チャーミングな笑顔の東山マダム。
もうもうと湯気のたつ大きな茹で蛸。スペインでは茹でた蛸を逆さまにして、頭のほうをグラスに入れこんなカッコウで売られています。そうです!スペイン人も蛸好きなのです。

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で、いただきました。スペイン最大の漁港ガリシアの蛸料理。獲れたての明石蛸を使った「蛸のガリシア風」。

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あ、こういう歯ざわりの蛸は初めてですね。スペインでは蛸は柔らかい方が好まれるそうです。そこで、もともと歯応えのかなり良い明石蛸。玉ネギと月桂樹を使って煮込むこと1時間。いい感じに柔らかいですよ~。

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オリーブオイルとパプリカたっぷりでバケットにも合います。蛸もサクッと噛み切れますね。美味し~い。

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んん!パイのようなものが焼きあがってきました。網の上であら熱をとっています。なんだろう?デザートかな?と見ていると♪♪♪

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味見させてもらっちゃいました(^O^) 「エンパナーダ」と呼ばれるミートパイです。中に牛ひき肉やゆで卵が入っていてジューシー!これも日によって魚介類にしたり・・・いろいろ変わるそうです。

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スペインの料理って日本料理とよく似た素材を使うんですね。と話していると東山シェフ、再び見せてくださったのはこのリゾット風パエリアの写真。(わ、指先のイカ墨、まだ取れない。気にしなくってもいいですよ~と私(^O^)
キュウリみたいにぶつ切りにされたのが、うなぎ。そしてなんとこの白いヌードルのように見えるもの。うなぎの稚魚です!あ~~もったいないもったいない。ここ「オリーバ」にも、うなぎの稚魚を使ったお料理がメニューにあります。

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ふう、いろいろと変わったパエリアを見てまいりましたがワタクシはオーソドックスに「魚介類のパエリア」。・・・これは2人前。

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お皿に取り分けて~。彩り綺麗ですね。東山シェフは一切、冷凍物は使わない主義。車海老も鱈もイカも・・・すべてこの日に市場から仕入れてきたものばかり!だから、仕入れによって具が微妙に変わります。
パエリアには必ず入っているイカ。この日はコウイカの一種ハリイカでした。ハリイカの切り身のお隣にはホタルイカのお姿も・・・。まずは目に嬉しいお料理です。

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惜しげもなくお~きなムール貝。プリップリで食べ応えありますね~。

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ホックホクの鱈の身にプチッとはじけるホタルイカ。あ~~もう、しゃーわしぇ~(^-^)

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そして新鮮な車海老は、殻が柔らかいですね。脱皮直後だったのかな~?ムシャムシャ全部食べることができちゃいました。美味しかった~(^O^)

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デザートは「クレマ・カタラナ」。カタルーニャ風のクレームブリュレにいたしました。

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優しいクリームに焦がした飴がジャクジャクジャク・・・

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濃厚なエスプレッソとピッタリですわ♪

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ぬぬ!この赤い帽子は!かのスペインはカタルーニャ出身の画家サルバドール・ダリがアトリエで好んでかぶっていた帽子!
ということはこの人・・・ダリ? (あちゃ、オヤジギャグだったかな(><)
ダリかと思えばこの方こそ!今日の素晴らしいお料理を作ってくださった「オリーバ」オーナーシェフ、東山光成さん。お髭、もう少しでダリっぽいです・・・。スペイン料理を研究し尽くして、はや14年。

ところで東山シェフ。シェフお気に入りのお店、ぜひご紹介ください!
「ここ、いいですよ~♪」
取り出された名刺を見ると「なかむら家」久茂地店・・・って沖縄じゃあないですか!!
「うん、ここの熱帯魚の刺身は美味しかった。でもね北野坂の「味方屋」って寿司屋がこれまたたまらなく旨い」
うぉ~ん、そっちを先に言ってー!

では次なるワタクシのミッションは→→→寿司「味方屋」!!あ、寿司屋のご紹介は初めてです。お楽しみに~。

今日は「オリーバ」の茶目っ気たっぷりの東山シェフと愛嬌たっぷりの東山マダム。スペイン料理の不思議さ奥深さ美味しさを堪能させてくださってありがとうございました!

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オリーバ
神戸市中央区下山手通1-1-12 ローヤルビル2F
TEL 078(333)6716
定休日 月曜日 第2火曜日
営業時間 17:30~24:00(日曜~23:00)

タパス・パエリア・その他  お料理 ビール・シェリー・サングリア ロングカクテル・スペインの食後酒・ソフトドリンク・コーヒー&紅茶 黒板メニュー

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コメント

「エンパダーナ」ってのは食ったことないなぁ。
やっぱり魚介類のパエリアが一番食べてみたい一品。
うな稚魚入りパエリアはちょっと見た目が怖いヨ。
「ダリだ?と思ったら東山貝イイ」

☆ヒロキエさん

さすが法廷画家!ダリ→東山魁夷ときましたか。
共に超現実主義に分類されとりますが画風が正反対どすなぁ~~。

えっと、うなぎの稚魚がですか。それは白魚の軍艦巻きを食べ過ぎたせいかも(^◇^)

「エンパダーナ」というのは本来、てのひらサイズのパイでスペイン語圏の南米でむしろよく食べられているみたいです。
お客さんをホームパーティーに呼んだときのウエルカム軽食みたいな感じで・・・。
これ、さくさくジューシーで美味しかったですよ。もっと食べたかったー(><)

ガスパチョは私も好きです♪
そうそう、スペイン料理(といっても地方によって違うらしいけど)は
日本人になじみのある食材も多く、シンプルな調理で日本人好みですよね。
そしてやはりオリーブオイル、スペインは世界最大のオリーブオイルの生産国、
かつ輸出国。イタリアにも輸出しているくらいですからね。
次はお寿司ですか、関西風なのかな?

先日の「モンドール」さんの精進ピッツァにも驚きましたが、
こちらの亀の手スパニッシュ風ってのもインパクト抜群で
素敵ですわ~。

コハク酸の旨味、私は大好きです。世界各国のワインを
ブラインド・テイスティングしたとき、私が一番好き!と
選んだのはコハク酸と酒石酸の結晶がキラキラと輝く
レバノン産のワインでした(笑)。
あ、でもスペインのワインは未知の世界・・・

ウナギの稚魚、パエリアにするんですか。最近は
アナゴの稚魚「のれそれ」ってのも市場でよく見かける
ようになってきましたが。こんど買ってみっかなぁ。

ここのパスタのパエリア、美味しいですよ~。

一回だけおじゃましました。
すごい女性客が多かったの、覚えています。

 オレは野菜不足なんで「ガスパッチョ」なんかは、助かる料理ですね~!ああ~、食べてみたいですね~!ナン似のパン入りなんてのも、良さ気ですね♪

 それから、ダリの髭ってお手入れ大変なんでしょ~ね~!あの上向きの「クルっとカールが」至難の技って感じで!

 オーナーも頑張ってダリって欲しいモンです(え?違う??)

私はスペイン料理大好きなんですよ。ガスパッチョ!そそります~。今度自分でお家ガスパッチョつくってみよっかな♪気温もあたたかくなってきてるし☆

☆ロレンスさん

さすがロレンスさんはさっぱりとしたガスパッチョがお好み!
今回はいろいろ食材に驚きました。

え!スペインは世界最大のオリーブオイルの生産国!イ、イタリアのまで輸出(@@)
知りませんでした。ということはこのお店のお名前の「オリーバ」って・・・スペインの基本・・?

え~~と、次のお寿司は・・・関西風でしたっけ江戸前でしたっけ??
とにかくそこの大将!天然モノの素材しか使いたくないというこだわりがあって・・・GW中は漁師が漁に出ないからということで取材まだいけないんですよ・・・。それまで別の企画でがんばりますのでヨロシク!

☆つきじろうさん

亀の手、こっちでは普通に市場で売っているそうです。ただしスペインでは高級料理の素材なんだそうです。これで出汁をとったお味噌汁・・・おいしそ~(^O^)

ひぇ~レバノン産のワインって何でコハク酸が入っているんでしょうね!後で入れるのかな~?葡萄には・・・入ってなさげな気がいたしますが・・・。でもコハク酸って体内でクエン酸に変わるって、リンク張ったとこにもかいていたから酸っぱい葡萄のクエン酸がコハク酸に・・・という逆現象が(@@)あ゛ーーもう頭使うの終わり!

「のれそれ」ってかわいい名前ですね。アナゴって筒の中でお互いの上に「乗れ、それ!」って感じで乗ってますものね・・・って関係ないですか(~。~)

☆KABAさん

パスタのパエリヤって「フィデウア」っていうメニューですね。焼パスタとどう違うのか興味シンシン。

女性客もですけれどカップルも多そうですね~。

☆GIRUSAMA

「ガスパッチョ」。冷蔵庫に作り置きして忙しい朝なんかにバタートースト放り込んで食べると、なんだか健康になりそうですね♪

ダリ髭は手入れ大変!左右対称に巻きと高さがそろわないと・・・って、東山シェフ、外、出歩けなくなりますって(^◇^;

☆バンビとヒメの姐さん

ガスパッチョ、そそりますよね。材料を見てみるとキュウリとかトマトとか、体を冷すお野菜。だから暑い日はそれを多めに入れて・・・とか、いろいろアレンジできそうですね。
火を使わないお料理っていう点も嬉しいですよね♪ あ!だからあんなにお野菜の味がシッカリしてたんだ~。

亀の手は食べれないかも^^;たぶん見た目でヤラレそうです。他の名前にしてくれればよかったのに・・。笑

☆くにさん

じゃあ「ガメラの手」でいかがでしょう?
くにさん!これはもう「亀の手」ではなく「ガメラの手」ですのでね。ご安心ください。
スペインのタフな男の料理ですぞ!「ガメラの手」の方が強そうでいいな・・・うん。(←一人で納得してます)

亀の手!!!
売ってるのも見たことないわー
下処理が難しそう(*≧m≦*)
スペイン料理って大好き♡
おいしいお店のシェフに紹介してもらったお店って
絶対はずれなさそうですね♡
なんだかわたしもこういう企画してみたくなっちゃった♡

☆いぬこさん

ガメラの手・・・じゃなくて、亀の手!
私もはじめて見たんですけれど・・・東山シェフに言わせればそのへんの市場に行けばどこででも売っている・・・らしいです。ほんと!?って感じでした。
下処理は・・・洗う!それだけ。
あとは塩茹で!とか、焼く!
殻をむきながら食べる!特に腕の部分がもう絶品ですよ!
いい出汁が取れるので味噌汁とかパエリアにすると美味しそうですね~。ゴクリ!

「亀の手」のところのリンクに作り方詳しく書いていました。お取り寄せも・・・って回し者ではございましぇ~ん(^O^;

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