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2007年2月25日

●"ザ・シェフリンク"第10弾!あの関西蕎麦界の真打・芦屋「土山人」プロデュース!~夙川「馳走 侘助」その1・蕎麦打ち編!

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美味しい店はシェフに聴く「ザ・シェフリンク」も、いよいよ今回で記念すべき第10回目!

先回お伺いしました「港式餃子舗 福福」の施シェフが「いい蕎麦を打つ人間がいる。ぜひとも!」とすすめてくださった今回は、土塀も風流なこのお店。阪急神戸線「夙川」駅から徒歩数分のここは…

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馳走 侘助」!!

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土山人」・・・?そう!ここは芦屋で名高き、あの関西蕎麦界の真打「土山人」の姉妹店!オオーッ!

そして、そこでワタクシを出迎えてくださったのは・・・・・・

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土山人」の創業者、渡邊榮次氏・・・・に似てる!!という陶器の置物(^o^)を抱える(とゆーか、みんなでおちょくっている!)、厨房きってのお笑い担当料理人の面々!!
左から蕎麦打ち職人の牛田幹男さん、日本料理の信田将志さん、そして店長の田中寛幸さんの御三方で~~~~す!

田中店長はなんとフレンチ出身!しかし畑違いの蕎麦どころ「土山人」で働いた後、同じく芦屋の姉妹店日本料理「」へ。そして今や堂々「馳走 侘助」の店長さんです(田中さんの小学生の時の将来の夢は「コックさんになりたい」。なってるよー!!よい子のみんな、がんばれ!)。

・・・・・・んんんでもねーーなんかその置物、立派なものだし~重そうだし~落としたら割れそうだし~。社長さーん、渡邊さーん。知らないところでこんな目に合わされてますよー。あ~~あ口に手、突っ込まれちゃって(><)

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しかーし、一歩店内に入るとピシッ!磨きこまれた木の床、柱、藁を練りこんだ本格的な土塀。分厚い木の覆いから差し込む日差し。土の塊を思わせる花器。野の花。まさに「侘」!

さーー早速なに食べよっかな?・・・・・じゃないんですよね、今回は!

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チャラリ~~~ン。
「蕎麦を打つ時間だ」

わ、綺麗な足!毎日足の爪切ってるのかな?洗いたてって感じ。これ蕎麦打ち人、牛田幹男氏の足です。「土山人」で蕎麦を打っていた蕎麦打ち名人!
土山人」の麺打ち場は構造上、土足禁止。今の店は裸足でなくてもいいのですが、そこは職人。蕎麦を打つときは足の先までこだわります!!この足でないと牛田さんの職人魂が納得しないのです。気迫!!

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「寒いですから、コート着て降りてくださいね」

え?ど、どこ行くんですか?
これって・・・・、地、地下室でしょー!?

「そうですよ」(と、事も無げ)

牛田さん、以前試しに「氷温蕎麦打ち」というのをやってみたところ、これがお客さんに大好評。その時「よし、これから蕎麦はできるだけ寒いところで打とう」と思った名人。で、こちら「侘助」の麺打ち場は地下室と相成ったわけです。

ということで・・・・、今回は、いきなり「蕎麦打ち実況ライブ中継編」で~~す!!!ワオ~~~!

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鉄の渋い色が年期を感じさせる階段を下りて地下室へ。コンクリートの目にまで浮遊してきた蕎麦粉が細かく入り込んでますね~。

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と、牛田名人、間髪を入れずいきなり始めちゃいました!

侘助」の蕎麦は、いわゆる「九割蕎麦」。つまり蕎麦粉が九割に、小麦粉が一割。全体で1.7kgの粉にほんの少しだけ水を入れて手で捏ねます。これで大体、20人前より少し足りないくらいの蕎麦が出来上がる計算。

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真!剣!気!迫!

(最初の写真と顔が違いすぎますよーーー(・◇・;)

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両手で、ほやほやほやほや~~~~~~ん。ほやほやほやほや~~~~~~ん。
ふわ~~んと、蕎麦の芳ばしい香りが立ち上ります。あーーいい香り♪

「ああ、この香りが今ここで出るんじゃなくて、お客さんが蕎麦を口にするときに出てくれればいいんだけれどなー」

ほぉ!なるほど。職人はそう来るのか!んん、考えさせられるお言葉。

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足は・・・・・左足は真っ直ぐ。右足は後ろに45度の角度をつけて・・・・・ふむふむ。なんて、そんなことはこだわってないかな?

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ありゃ?菊の花!!
ワタクシ、しっかりと瞬きもしないくらい注意深く見ていたんですよ。ほやほやほやほや~~~~~~んって蕎麦粉をかき混ぜて、その後突然!まったくなくらい突然これ。なぜ?不思議ーー!分けわかんない。

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再び、ほやほやほやほや~~~~~~ん。

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今度は餅!

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しっかりと手を洗った牛田さん。麺棒を見つめながら今度はしっかりと手の水気を取ります。まるで真剣勝負を前にした侍を思わせる張りつめた空気!

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まずは手で。時計反対回りにゆっくりと回転させながら平らにしてゆきます。

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そして塗りの麺棒で一気に伸ばす!

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上から見るとほぼ円ですね。

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打ち粉をして、うーーーーーん。楕円になりました。ここから先は白っぽい麺棒ばかり登場してきます。

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麺棒に巻きつけ、奥に転がしつつさらに伸ばーーーす。

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伸びた。ややひし形です。これを縦長の長方形に。さあ?どうやってやるのだ?しかも厚さ均一でないといけないしー。

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んんん?さっきと同じじゃなーい。

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ありゃーー?長方形になりつつある??????????なんで?

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やや!手つきに変化が・・・・・。

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短めの麺棒、登場。

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どうやらそれで角をつけている模様。さらに長めの麺棒2本使いで、長方形を長くしています。

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こうなるともう、これが食べ物であるとは思えません!!発掘された古代文書?あるいは襖紙?

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ひぇー!!この薄さで・・・破れない。え?もっと薄くするの?はあ、1.5mmになさるおつもり・・・・・(@@)

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さらに巻き巻き・・・・。

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え?どう?どう?なにが見えるの?

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「はい、こんな感じです」
と、牛田さん。おお~~~~美しーい!!

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打ち粉をして畳んじゃいました。打ち粉は、はな粉とも呼ばれて粘り気の少ない蕎麦の芯の白い部分で作られているそうです。

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その打ち粉を、蕎麦を切る台に均等に分厚くしいて畳んだ蕎麦を乗せます。あーーいよいよ切るのね!集中力、集中力。

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厚くしいた打ち粉に包丁が食い込むので、切りそこないがなくなるんですね~。な~るほど!

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ばらん!!チョンマゲだ~~(^O^)

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ん!お気に召さぬ1本が・・・・・。捨てられちゃいました。

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祝!完成!!!あーーー信じられません。これが糸ではなくて粉をこねて伸ばして切ったものだとは!
人間の能力って!すんごーーい!

蕎麦って緑色なんですね。しかし、牛田名人によると「最高級の蕎麦はこれよりもっともっと緑」。茶蕎麦と見まがうばかりの緑色なのだそうです。

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ところで、元の蕎麦の材料はコレ!手前はご存知、殻のついた三角形の蕎麦の実。このお店には脱穀機はないので、殻を取った緑の実を購入しています。それを碾いて粉にするそうです。

今回ワタクシ、緑の実を食べさせていただきました。ポハ~~ンといい香りが鼻腔を突き抜けます。そして噛むに従って意外やかなりの粘り気が!!蕎麦ってこういう味なんですね。

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蕎麦打ち名人、牛田幹男さん。遠慮がちに、でも真剣な表情で私に手渡してくださったのがこのパンフレット。
じん六」。京都は上賀茂の蕎麦屋さん。そして一言。

「ボクはこの店の蕎麦を目標にしています。遠いですがよろしければ一度行ってみてください」
なんて謙虚な姿勢!もちろん、番外編でいつか行かせていただきますわ!

さて、いよいよお食事ですが、それは次回のお楽しみ!

ここ「馳走 侘助」は蕎麦どころの「土山人」と日本料理の「」をひとつにしたようなお店。

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というわけで、次回はこ~~~~んな感じのお料理と、あの牛田名人が精魂込めて打った蕎麦の饗宴となりま~~~す!!!
も~う、ビックリ仰天!こんなに美味しくっていいのーー!?なんですから。
お楽しみに~!!


では人形コント。もうおなじみになっちゃいましたウチの白アザラシ君と緑アザラシ君です。そして特別ゲストといたしまして友情出演、ドイツからやってまいりましたエリザベートさんです。どぞ!

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白 「なあ、あの人帽子にリンゴ付けとるで」
緑 「なんでやろう?」
白 「自分のアイデンティティーの表明やで!きっと!」
緑 「かっこええなー」

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緑 「ボクらアザラシは、やっぱり海苔で勝負やで!どや!」
白 「どや!」
緑 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
白 「あかんわ。目にも留めてもらわれへんわ」

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緑 「ほな、侘助の手打ち蕎麦やで!ど、どや!」
白 「わぁぁぁーーこっち来た!」
緑 「目ぇ合うてもた。どないプロポーズしよ」
白 「なに言うてんねん。まだ早いわ」

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緑 「あいたたた!なにすんねん。
  何でこの人、箸と蕎麦ちょく持ってるねん」
白 「ひぃ~~・・・次はボクの番かな。今の間に逃げとこ」

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馳走 侘助
兵庫県西宮市羽衣町10-19
TEL 0798(35)5539
営業時間 11:30~14:30
       17:30~22:30
定休日 水曜日(祝日の場合は営業)   

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コメント

私は昨日小豆島の素麺箸わけ体験してきましたよん。
生そうめんって予想外に腰がありました!今までそうめんは苦手だったのですが、あれならいける!!
おそば好き~。長野で食べたおそばがわすれられません。。
そばがきを食べてみたいですわ。

現実逃避旅のセブ島orペナン島等など誰かいかんかね~

☆ワコメさん

お、素麺箸わけですか!奇遇ですね。あれは確か伸ばして細くしていくんですよね・・・。寒い時期に美味しいのができるって。

蕎麦打ち見て私が思ったことは・・・・・蕎麦打ち体験?ひぇ~(@@)できませーーん!ってことかなぁ。

ワコメさんセブ島、ペナン島の代わりに小豆島行ってこられたわけじゃないのね(^O^)

そばってつなぎが少ないほど切れやすいから難しいのですよね。

小豆島ツアーはただ同然でした。w
島おこしというか観光客を呼び戻したいツアーですね。
小豆島は醤油が有名なので、醤油プリンプロジェクトというのが立ち上がっています!
商品化はまだまだ先かな?

南の島はいつになるやら。。同行者が見つかれば即申込むのですけど・・・

☆ワコメさん

私も、この緑の紙のようなものがなぜ破れないのか・・・・・不思議な気分でした。これが職人技!なんでしょうね。

小豆島っていろいろやってるんですね~。醤油プリン・・・赤穂の塩まんじゅうみたいで美味しいかも!

南の島・・・んーーー向こうからプカプカやってきたりして~~(^O^)

すごい!
どうしてココまで見せてくれるんですか???
早坂さんマジックおそるべし!!!
ホントビックリしてます・・・
早坂さん、何者・・・

その緑の手打ちの蕎麦、ほんと芸術的で綺麗です~。
みとれちゃいますねー。

私だったら、ぶっとい紐になります(爆

早坂さーん♪
うーっ、待てないので早めにおそばのアップ希望しまーす(^^)
とはいえ、私の母が蕎麦アレルギーのため、生まれて初めていただいたのが、当時東京本社に赴任していた父が連れてってくれた日本橋の「砂場」だったと思います。あの喉にするするーっと通る感覚は大人じゃーんって思ったものです。芦屋の有名店さんですよね。蕎麦好きのダンナといってみたいっ。>こればっか。(あはは

おおー☆、見事に緑色なんですね。蕎麦打ち台から
蕎麦の香りが漂ってくる雰囲気、伝わります!!

アザラシ君、侘助の緑の蕎麦と、更科系の白い蕎麦を
それぞれ頭に乗っけたら「連獅子」できまっせ~☆
(あ、あれは赤と白か・・・)

☆いぬこさん

>何者・・・
 食い物・・・・・ではないと思います(^O^)

社長の渡邊さんと店長の田中さんのおかげでーす。

店の雰囲気も風通しがよくってみんなイキイキ働いてました。だから出てくるお料理もイキイキしてます。うっしっし!次回をお楽しみに~。

☆Kisakoさん

同感!私だったら最初の円になった時点で疲れちゃって、もういっかーーこれでなんて思いそう・・・・・。

はた目から見ても、ものすごい集中力と神経を使う作業でしたよー。

☆mint2さん

生まれて初めて食べた蕎麦の記憶が、いいですね~~。お母さんは食べられないけれど、娘特別待遇!!

ここは夙川の駅に近いのがいいですね!特に蕎麦のときにちょっと一杯飲みたい方には最高でしょうね。

>うーっ、待てない

わっ!噛みつかれそう!!(^O^)

☆tsukijigoさん

元の蕎麦の実の色と同じ色ですね。でももっと上等なのは、もっと緑色なのだそうです。

でもそうなると気軽に食べられるお蕎麦とは言えなくなるので、より多くの人に食べてもらえるよう日夜研鑚つとめてるって感じでした。

あ、アザラシ君「連獅子」出来ないんですよ。なんせ首が回りません。と言うかどこが首?って感じ・・・・。ドイツ人のエリザベートちゃんのほうが「連獅子」向きかな?

麺きれいですね~!
僕もたまにラーメンの麺うちますけど、レベルが違いすぎて笑っちゃうくらいです。。
美しいですね~。
ちなみに結構アザラシ君のファンです^^;

あろはおえ~♪

上質な茶そばのような緑に、香りが漂ってきそうなそばですわね。
ゆで上げを、つゆだけで頂くのがアタクシは
ダイスキなんですの。モチロン、
そばがきをつまみに、日本酒もいいですのよ

☆くにさん

さすがだてに「ラーメン二郎を食べた記録」ではないんですね。
ラーメンの麺打ち!細いじゃないですか!
ちなみに芦屋の「福福」のローメンはこれよりも細いのだそうです。

私は昔、縄跳びのようにブンブン振りまわして作るラーメンを教わったことがあります。今はもう上手く出来ないけれど・・・・。

田中店長は「福福」の汁蕎麦が好きだと言っておられました。

お!!アザラシ君、きっと喜びますよ。目立たないタイプの二人ですから・・・(^^

☆華麗狂子さん

狂子おねえさま?なぜゆえに?あろはおえ~~~♪北極でアザラシ君にケンタッキーフライドチキンを食べさせに行っておられるはずでは・・・?

あ、もう帰ってこられましたのね。叫子姫が寂しがっておられましたわよ。

このお店は、朝と午後に麺打ちをなさるので、打ち立て茹でたてを堪能できましてよ。

おおーーー!そばがき!美味しゅうございますわよね~~~。じゅるり。

ほやほやほや~~~ん!!(* ̄∇ ̄*)

麺棒一本ではできないことを、初めて知りましたφ(.. ) カキカキ

☆つたまるさん

ほやほやや~~~ん

ワタクシも、今回初めて知りましたーー。うどんはどうなんだろう?

本日の読売テレビ「朝パラ」で紹介されていましたね
是非行って見たいです

☆NATURALさん

あらーー!!TV・・・見てませんでした。ガックリッ。
お店の人の中で誰が出たたんだろう~~。
ここ、美味しかった~。おすすめですわよ~~。

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