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2006年6月16日

●御影公会堂食堂のオムライス

神戸っ子なら誰でも知っている、石屋川沿いのレトロモダンな洋食レストラン。でも、絶対一度は行ってみたいと思いながら、結局なかなか行く機会がない。御影公会堂食堂は、何だかそんな場所です。そもそもこんな古い建物の中にレストランがあるなんて一見してはわかりません。建築家にとってはきっと必見の戦前からの名建築物。その地下で、御影公会堂食堂は毎日元気に営業中です。それも行列ができるほどに。もしあなたがジブリファンなら、映画「火垂るの墓」で見覚えのある場所。

今日はそんなレトロな洋食店からのレポートです。

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建物はかなりボロボロ。でも贅沢で凝ったつくりです

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入口はちょっとキレイにしてるかな♪

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10組待ってやっと中にとおされました。

地下食堂とはいえ外の光りがうまく入るように工夫されています。高い天井。太く丸い柱。太い梁はわざと隠すことなくうまくデザイン化されています。外壁のツタが緑したたらせて、究極のオシャレトロ。

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私たちの後に待っておられた老夫婦。思い出があるのかおばあちゃま、しばし感激。後はお二人で、ニコニコ楽しげにお話されてました。

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これがかの有名なオムライス。非常にオーソドックスです。
最近はふわふわオムレツをチキンライスの上に乗せてナイフを入れ、中のふわふわがひっくり返って外に出るようにしたオムライスが人気です。しかしこれは逆のタイプ。

バターを使ってふわっと焼いた玉子でチキンライスを包んでます。だから中でふわふわ玉子とチキンライスが融合。チキンライスの具は潔くチキンのみ。

ケチャップではなくトマトソースで食べます。完熟トマトの自然な甘酸っぱさが黄色い玉子とあいまって幸せ気分。

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さあ食後の探検、探検。すごい柱です。何を考えてこんな太い柱を密集させたんでしょうね。ちょっと過剰すぎません?でもおかげで、阪神大震災のときもヒビ一つ入らなかったそうです。

戦争でも焼け残りました。ジブリ制作の「火垂るの墓」で、主人公の少年が空襲に追われ妹を連れて石屋川を逃げる場面があります。そのとき焼け野原にぽつんと残った御影公会堂を見ます。

この建物は昭和8年(1933年)清水栄二氏の設計で立てられました。

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階段が非常に複雑なつくりになっていて、中2階や中3階もあるためか自分が今何階にいるのかわからなくなります。たぶん天窓があるのでここが一番上、かな・・・?でもまだ階段があるから上ってみてドアを開けようとしたんですけれど鍵がかかっていました。

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窓から見た建物の側面。向こうにはけむる六甲の山並み。緩やかな傾斜のついた地形に合わせて、窓も段々にしてるのかな?

今も現役でバリバリ使われています。この写真を撮った部屋の奥では学生たちがクラリネットを盛んに練習していました。扉からは講演をしている男の人の声がえんえん聴こえていたり・・・いろんな教室も開かれてるみたいだし。あ、そうそう、ここで結婚式もできるんですよ。

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誰が座るんだろう?でも太い柱に挟まれて、ほっと落ちつきそう。

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地下食堂を上から見下ろしてみました。若いカップルが楽しそうにおしゃべりをしながら料理が来るのを待っています。ここはこれまでいくつもの楽しい食事を見つめてきた地下食堂なんですね。

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建物は古くなっても、来る日も来る日も大勢の人が訪れます。車も空き待ち。さっきからこの車は何とか隙間に停めようと何度もハンドルを切り返しています。

人が集うのはそこがいいところだから。今日はそんな優しい気持ちになれた御影公会堂食堂からのレポートでした。

早坂

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コメント

コメントありがとうございました。
伺ってみたらなんと、神戸からのBLOG
ではないですか♪

神戸出身の私にはじ~~んと拝見
致しました。
御影公会堂・ケーニヒスクローネなんと
懐かしい☆

また伺います。

COCOさんも神戸出身だったなんて、私こそびっくりです!でも確かにCOCOさんのブログの色の明るさ、なんだか神戸の海洋性を感じます。

これからも神戸のあちこちをうろちょろしていろんなお店をレポートしますので、懐かしくなったらいつでもここに遊びにいらしてください。いつでも大歓迎です!

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