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2007年6月 8日

●"ザ・シェフリンク"第29弾!ヘビーデューティな満足感を味わえる神戸プチ・メゾンの旗手!~北野「ル・フェドラ」

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梅雨だというのに毎日暑い日差しの照りつける神戸。
そんな折ですが、もっともっと熱いものをフレンチに注ぎ込んでいるお店があります!それが!「ザ・シェフリンク」第29番目のお店・・・「ジャンティ・オジェ」鈴木シェフおすすめ、北野のフレンチ「ル・フェドラ」。
オーナーシェフは梅原崇人志さん。小学5年生で将来調理師になることを心に決め、辻調を出た後フランスの「ル・フェドラ」で修行。帰国後はかの「ジャン・ムーラン」で11年。そして6年前ついに・・・

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・・・念願の自分の店を開きました!「ル・フェドラ」です。

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このプチ・メゾンには梅原シェフのやりたかったことのすべてがギューッと詰まっています。どんなものが詰まっているかって?それはそれはステキなものよ~。お見せいたしますわね。

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店に入ろうとするとメートルドテルの武丸さんが、やわらかく穏やかな笑顔と身のこなしでドアを開けてくださいます。・・・こぢんまりとした20席ほどの店内。

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まずは定番の突き出し。小さなシューの中にアンチョビを練りこんだクリームチーズが・・・

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お鍋の形のバター入れ。水滴がイッパイ付いているのはこの中に氷が入っているから。バターがいつまでもいい硬さを保てるように工夫されています。

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パンは、しっかりかためのバケット。

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ほら!前菜からがっちりと食べさせてもらえますよ。「白身魚のカリカリ揚げ サラダ仕立て」。今日はシタビラメです。スライスしたジャガイモで魚を包んでカリカリに揚げています。
ソースはタマネギとバルサミコ酢。ふわぁ~とタマネギの香が運ばれた途端、漂ってきました。

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本当にジャガイモ、カリッカリです。いえ、バリッバリかも(^◇^)。中はしっとり優しいシタビラメ。油を使った前菜なのにバルサミコ酢が食欲を刺激して、さあ~食べるぞーという気分になってきました。
お皿もステキ。フランスのRaynaud (レイノー)です。

で!ちょっとストップ・・・・

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ワタクシのオーダーはメニューにあったこれ。今回は始めてこのお店に来ましたので、このメニューです。
でも・・・次からは、、、もうすでにお店にはワタクシの、いわばカルテができておりますの。ワタクシがどんな好みなのか、きっと書き加えられていくんでしょうね。
で、次回からメニューは変わってきます。つまり、梅原シェフは一人一人の客に合ったオーダーメードの料理をその都度考えるんです。
「もう20回、30回とこられたお客さんがおられますでしょ。予約が入って明日何をお出ししようって考え出したら、もう夜中の2時か3時になっちゃうんですよ」
梅原シェフ、それでも嬉しそうな表情。
ひぇ~(@@)そこまでしてくださるシェフさんが、ここに、いるーー(●。●;

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うわー。美味しそ~。「キノコのフラン 貝類添え」。
このアワアワはホタテとイタヤ貝から出たエキスを泡立てたもの。泡でこのお料理がどうなっているのかちょっと一見わかりませんね。

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ホタテかイタヤかどっちかわかりませんが1つ除けてみますね・・・というか、食べちゃいます。これ、ヒモがすごいですね。ウワ!この貝、甘~い。たっぷりのバターで旨味が閉じ込められちゃってますよ!

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ようやく貝のエキスの泡も引いて「キノコのフラン」が見えてきました。椎茸、しめじ、エリンギを刻んで入れた茶碗蒸しのようなお料理です。
ところでこのお皿、手で持てないほど熱いんです。料理が冷めないようにお皿のウォーマーをマックス110℃にして、それでも盛り付けている間に冷めるからソースをかける前にもう一度温めて・・・なおかつ!梅原シェフは運んでいく間の数秒に冷めないかと気を揉んでいるのだそうです・・・だから写真なんか悠長に撮っている私のような客は(・。・)・・・まあ、梅原シェフの気を揉ませておきましょう(^◇^V

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貝の旨味とキノコの香りの茶碗蒸し(^^ 最後の最後まで、スプーンで貝のエキスとバターをきっちりすくい取って味わいつくしました。最後の一滴まで美味しかった!ほっほーい。

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そっか~。さっきので満足していたらこれがメインでした。「市場からの魚料理」。今日はヒラメです。ソースは2種類。少し色の違いがわかりにくいですが、真ん中の薄めの色がサフラン風味のクリームソース。まわりは甲殻類のアメリケーヌソース。
前菜に油。次にバター。メインにクリームと、計算されてますね~。

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甲殻類のアメリケーヌソースを塗り塗りして・・・。うっは!もうソースがたまりません。サフラン風味のクリームソースでヒラメのお味は堪能できますが、私はこの甲殻類!気に入りましたね。もう、パンでお皿を拭いて食べに食べつくさせていただきましたわよ!

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う、美しい・・・・。デザートは「温かいガトー・ショコラとバニラ・アイスクリーム 赤いフルーツのソース」です。この日の「赤いソース」はカシスでした。
このお皿、エルメスの「ル・ジャルダンド・ピタゴラス」つまり「ピタゴラスの庭」という変わった名前のシリーズの1つ。

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お料理と調和してショコラのチョコレート、濃いですね。生チョコ並みです。そしてカシスのソースも!もちろんバニラも!

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気になるから、お皿の裏も・・・。
わーい、エルメスって書いてる\(^O^)/(←当り前です)

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どっしりとしたシュガーポッとクリーム入れ。

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コーヒーもエスプレッソ並みにどっしりとしていました。これは、梅原シェフが友人の営むコーヒー豆ショップで作りあげたブレンドだそうです。
「ボクのがっしりとした料理の後にふにゃ~っとしたコーヒーが出てくるとマズイでしょ。だから、もっと苦味濃くして、とか酸味ちょっと足してみてって・・・一日コーヒーの味見してたら、もう気分が悪くなっちゃって」
って、あたりまえだよ~。

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これを見て「わっ懐かしー!」と思う方、おられますよね。「ジャン・ムーラン」で使われていたショー・ディッシュ。つまりはじめにグラスやフォーク、ナイフやスプーンと共にテーブルに並べるあの飾り皿です。エルメスの「トゥカン」という鳥のシリーズ。
このお店の棚に、記念として飾られていました。

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ランチの最後のお客様を見送る梅原シェフ。こうしてシェフは必ずお客様を見送ります。相手が気づいていなくても、見えなくなるまで見送ります。満足していただけたかな?今日の料理をどのように受け止めてくださったかな?と考えておられるような雰囲気。

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店の前に腰掛けて、梅原シェフとお話しました。表通りを少し入った狭い道です。たまに通る人は大抵梅原シェフに挨拶していきます。

「いつだったか、身内にご不幸のあった家族がお店にこられたんですよ。ボクはもう何とかしてそのご家族を元気づけたいと思ってね・・・とは言ってもドウコウするわけでもないんですけれども・・・元気づけたいって思いを込めて料理を作ったんです。そうしたらね、その方たちが帰り際に、今日は元気をもらいましたって、そう言ってくれたんです。
癒しが必要だなって感じた人には癒やしになる料理を作ります。もしボクが人に対してそういう気持ちを持てなくなったら、もう料理作れなくなると思うな」
そっかー・・・料理って作り手と食べる人との心の交流なんだな~。

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梅原崇人志シェフでーす。
「この前ね、ボク、インド人に道たずねられたんですよ。わからない言葉で・・・」
・・・・んん!?目が大きくてエキゾチックなお顔立ちですもの、ありえますわ~。

ところで梅原シェフのおすすめのお店を教えていただけませんか?
「鯉川筋のエノテカ・イゾラベッラ。イタリアンです。そこの八島さんっていうシェフが、これまたスゴイんですわ」

今日はまるでフランスで食べるかのような重みのある料理を堪能させていただきました。ご馳走様でした。またおうかがいさせてくださいね。

それではワタクシの次なるミッションは→→→イタリアン「エノテカ・イゾラベッラ」・・・ん?スゴイって?どういう意味だったんだろう・・・

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ル・フェドラ
神戸市中央区山本通2-14-18神戸マンション1階
TEL:078(252)8337
営業時間 11:45~LO14:00 17:30~L 21:00
定休日 水曜日(祝日の場合は、その翌日)

ランチメニューディナーメニューワイン~1ワイン~2ワイン~3

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コメント

ふ~ん、、優しいお人柄のシェフですね。

でも、ほんと、北野はフレンチが多いですね。
これもジャンムーランの残した功績なのでしょうか?

イゾラベッラ、六アイにある時から、好きでしたよ~。
僕は、ここで、生まれて初めてリゾットってこんな美味しいもんなんだぁって実感しました。
ここのお店、かなり綺麗んだけど、そこで前菜とワイン飲みってしたことあります。
ルール違反でしょうが。。でも、ほんと、美味しいレストランテです。

お皿の熱さに妥協しない料理人って、それこそ料理への「熱意」を
感じますね。というか私が先日、お値段は高いくせに温菜も冷菜も
同じ常温のお皿で出してくるお店でガッカリしたもので・・・☆

それと、メニュー拝見しました。これより高いほうのコースにある
「帆立貝のポアレ、アンディーブ添え」って、名前は平凡ですが
きっと「キノコのフラン」に負けない美味しさなんでしょうね!
帆立貝なら、やっぱり今回のようにヒモまで食べたいなぁ・・・♪

小さなたたずまいのステキなお店で味わう、心のこもったお皿たち…あぁ、なんか私のイメージするフレンチです。。
私はフレンチを全く知らないのですが、昨日「アペリティフの日」というイベントに、つきじろうさん、あなさん、くにさんとご一緒させていただいて、フレンチのおつまみをいろいろ頂きました。おいしいドリンクとおつまみで、充実♪でした。

☆KABAさん

そうですね。北野はフレンチが多いですね。
「ジャン・ムーラン」の美木シェフの存在も、関係していると思いますよ。
梅原シェフがおっしゃってました。美味しい料理や気の利いたもてなしのできるシェフはいても、美木シェフのようにフレンチ・レストランのスピリットを弟子たちに植え込んでいくことのできるシェフはめったにいない・・・って。
北野のフレンチ、それだけが理由ではないでしょうけれど・・・。

☆つきじろうさん

>温菜も冷菜も同じ常温のお皿で出してくるお店でガッカリしたもので・・・☆

その記事、覚えていますよ~。お店の人に言えばいいのに!ハイ。わかってます。普通男性はそんなこと言えません。

ここは、メニューに書いてある以上のお料理が出てきます。しかも、2回目からはオーダーメード。
>「帆立貝のポアレ、アンディーブ添え」って、名前は平凡ですが
いいほうのメニューだから、もっとすごいことになっていそうですね。ワクワク。
「キノコのフラン 貝類添え」もホタテだけではなくて、高価なイタヤを使っていました。美味しかったです~。
ホタテ。ヒモつきってことは、ほんとに仕事してる証拠ですものね♪

☆バンビとヒメの姐さん

姐さんのイメージ通りのフレンチですか!よかった(^O^)フランスのどこかに、こんなお店ありそうですものね。

「アペリティフの日」ですか。いい顔ぶれそろいましたね~。フレンチのおつまみ・・・チーズ以外にもいろいろありそうで気になりま~す。また教えてくださいね。

ソース・アメリケーヌ、好きな女性は多いですよね~
海老好きも女性に多い気がします。

>だから写真なんか悠長に撮っている私のような客は(・。・)・・・
そうなんですよね、食べ時を逃しちゃったと思うことがあります。

☆ロレンスさん

ソース・アメリケーヌって女性に人気なんだ~!そういえば私も殻や味噌が好きです。だからこのソースにうっとりだったのかも・・・。

>食べ時を逃しちゃったと思うことがあります。
撮り時を逃しちゃった・・・っていうのも、ガクーーっときますし、食べ時も・・・。忙しいですね、ワタクシたちって(><)

お皿がキレイなお店ですね☆
シェフは優しそうな方ですね。のんびりとして余裕を感じます。楽しんでお店をやってるのが伝わってきますね。

☆くにさん

お皿の美しさにジャンムーランの流れを味わうことができるんです。

>余裕を感じます。
そう、忙しい中でこの余裕というのを常に持とうとしておられました。でないとヘトヘトになってお客さんにいいサービスはできないって・・・。最高のレストランでしょ♪

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