●時空を超えた美味しさ！？～三宮「欧風料理 MON」
毎日毎日いい天気！よく晴れた気持ちのいい秋日和が続いてますね～。新神戸駅の上の辺りに広がる六甲の山並もチラホラ紅葉が始まりそう。でもさすがに「食欲の秋」というか、青空の下で一日いろいろ動きまわるともう夕方近くにはお腹ぺっこぺこ～～！何かちょっとコッテリ系のものが欲しくなって来ませんか？
そういう先日の帰りすがらふと思いついたのが、ココ！1936年創業の老舗洋食店「欧風料理 MON」。生田ロードの賑やかな通り沿いにあるのは前から知ってたんだけど、行くのは今回が初めて。ちょっとワクワクドキドキ。
と、かなり落ち着いた店内。ウ～ン、、、さすが70年の老舗。ちょっと重厚過ぎ？
「神戸海岸？禁園」。読めないのですが本物の錦絵を目の前にしてのお食事です。
メニューの表紙。有名な版画家の方の作品ですが・・・・・・・・ただ失礼なことにお名前、わっすれてしまいましたぁーー。ゴメンサイ。
ポップアップしていただくと他のメニューも見ること出来まーす。いかがです？ぜーんぶ食べたくなっちゃいますでしょ。
さて、さっそく出てまいりました！ダーリンオーダーの「とんかつ」。仕事が忙しくなると「無性にカツが食べたくなる」というこの人。それにココの名物だから外すわけにはいきません。
ところでコレ、牡蠣フライじゃないですよ。似てますけど。こんな形になったのには深～～いわけがあるのです。
先代オーナーの頃、「揚げたてのとんかつには包丁を入れないで欲しい」といつも注文するお客さんがいたそうです。結局は最後は自分でナイフを入れて食べるのですが・・・・・。
その方に言わせると、揚げたてのとんかつに包丁を入れるとどうしたわけか味が違う・・・・・とのこと。
それ以来「MON」のとんかつは揚げたてに包丁を入れなくてもよいこの形に。
いっただっきまーす。パン粉も自家製。あま～いトマトソースをつけて、ガリッ！うわぁーーヒレの肉汁ジュワァァーーとしたたり出てきます。そっかー。包丁入れてないからヒレ肉の旨味が逃げてないんだ！！コレものすごくオススメの一品です。
ごはんの盛り方が、んん～～～～ん。ユ、ユニークですね！！
たくあん二枚。何で二枚かご存知ですか？いえ、知っててもな～～んの役にも立ちませんけど・・・・・・。
昔、お侍さんがたくあん一枚だと怒ったんですって。「一切れ」が「人切れ」につながって物騒だって。じゃあと「三枚」にしたらまた怒るんですって。「三切れ」。「拙者の身を切れとでも言うのかーーー！！」。
ケチなことにうるさいお侍さんたちですが何せ怒らせると恐いので、料理屋は気をつけて必ずたくあんは二切れでお出ししたのだそうです・・・・・チャンチャン。
さてと、ワタクシは「チキンチャップ」をオーダー。まずはサラダ。
こんがりフランスパンにレーズンパン。バターはかなり上質。
チキンチャップ到着！ちょっとよく見てみてください。分かります？鶏モモにかつら剥きの要領でクリクリと包丁を入れ、最後に骨をくっつけたままにしています。だから食べやすーいし、骨の周りの美味しいところも逃さなくってすみます。小技効いてます。
うひゃーん、デミグラスソースしたたらせてパクリ！ここのデミグラスソース、3週間煮込んで作っているのでございますのよ。もー、それはそれは美味そのもの！
見上げると、天井にはトルコのライト・・・・・なぜ？
それに、棚の上はアフリカの木彫りの頭像。う～ん、なんというかグローバルなコレクション？ロバ君はどこから来たのかな？
満腹満足で狭い階段を１階へ降りていくと、途中の踊り場に70年のこの店の歴史を物語る歴代の看板の数々を発見。「オイルヤキ」って・・・・今じゃあまり人気の出なさそうな名前・・・・。
え！？「鉈（ナタ）で切ったビフテキ」？ずいぶん激しいですね。どういう意味なんだろう？
と、そこに突然、エプロン美人登場！なんと、MONのマダムです。色白でお肌つやつや～～。
「い～え。たまたま看板書こうと思ったら木の形がナタに似てたから、なんとなく書いたんでしょうね～」と、エプロン美人。
ふ～ん、なんとなくねー・・・。
現在の看板はこれになっています。
そしてこれはナポレオンがその昔イギリスを征服した時にロンドンに与えた市章だそうです。その中に偶然「MON」の文字を発見して、即購入。当時の本物です。ビルの外壁にかかったますけど傷まないのかしら・・・・・・。
と！思って見上げていると、あのエプロン美人の「MON」のマダムが店から出てきてワタクシたちに特別なご招待をしてくださいました。
「もし、お時間がおありならぜひ見ていらしてくださいな」
へーー？何を見せてくれるんだろう・・・・。
・・・・・・あなたも、もしお時間がおありなら“続きを読む”をクリックしてぜひ見ていらしてくださいな。
気に入っていただけたらクリックよろしくお願いしま～す♪ペコリ！
欧風料理 もん
神戸市中央区北長狭通2-12-12
TEL：078（331）0372
営業時間 11：00～21：00
定休日 第3月曜
とんかつ定食・・・・・1700円
チキンチャップ・・・・・1800円
パン・・・・・・・・・・・・250円
あぜーーーーーん、あんぐりーーーー。
エレベーターで案内されたのは3階と4階。しゃぶしゃぶを食べるお部屋です。そこは江戸時代をはじめ古い看板の博物館に・・・・なって、いたーーー。
こ、これ？本物？こんなとこでしゃぶしゃぶやスキヤキ、食べても大丈夫なんですか？
「それがちょうど看板には良いんですよ。換気がよくて適度な水蒸気があって・・・」
と、マダムのたまう。
「アメリカやロシアの美術展にも貸し出したことがあるんですよ～」
はぁぁぁぁぁーーーーーーーー。
全部は到底ご紹介しきれないのでワタクシの気に入った数点だけ、ちらっと・・・。
これ、人の背丈ほどはあるでしょうか。銅で出来ていてとても重たいものだそうです。すこし憂いを帯びた青い瞳に見つめられると、思わずメガネが欲しくなる？
グルメブロガー常備之良剤 「せい くわい ぐをん」。何だかよく効きそうな名前のお薬ですワンワン。
きんいいらむさ？いえいえ「サムライインキ」です。へ？「侍陰気」。いやそりゃー明治維新でお侍だった人は陰気になっても仕方ないけれど・・・・・・・・。
ちょんまげ切ったら必需品。どう？バリカン。切れ味保証付き！アサヒトンボ印だよ。草刈バサミじゃないよ。
明治になって職を失った浮世絵師が、なんとかしなきゃあとガラスの裏にこんな美人画を描いていた時期もあったそうです。さあ、新しい時代の波に乗り切れるか！！！
最後に地味ですが・・・・これぞ！江戸時代の「えちごや」。（格さん、助さん・・いや、ご隠居～それじやなくてー） つまり今の三越！！
当時としては画期的だった「店前現銀売り」のお店。「けんきん」という文字が読み取れますが、「現銀」のことです。濁点を打つ習慣がなかったのだそうです～～。しかも当時は“銀”本位制度。今は外国に合わせて金本位制だけれどね。ああ、グローバリゼーション♪
（他にも明治初期の薬屋さんだった頃の資生堂の古～い看板とか本当にイロイロありました！ブログのムードが変わっちゃいそうなので、この辺でやめときますけど＾＾；）
はぁやぁ～～～とんかつとチキンチョップ食べに来て、いい勉強させていただきました。
MONの看板娘！にして「エプロン美人」のマダムのサービス精神に感謝いたしまーす。
コメント
MOSでもMOTHでもなくMONなのね。
ちなみにMOSのMはマウンテン、Oはオーシャン、Sはスカイとかサンなんだそうな。
たくあん2枚…エエ小話を聞かせていただきやした。
メニューにあるヘレ・ステーキとはヒレ・ステーキのこと？
ハラホロヒレハレ…ステーキ素敵。
あっ、ゴージャスカレー姉妹が、早坂さんに興味津々みたいよ。
コメント乱入大歓迎！遊びに行ったんさいね。
Posted by: ヒロキエ | 2006年11月10日 21:44
MOSにはそんなサワヤカな意味があったんですね。MOTHとはえらい違い・・・・・・。
たくあん小話、気に入っていただけてよかったです。削ろうかな？と思っていた部分なので・・・・削らなくてよかった～。
メニューまで見てくださってありがとうございます！こっちではヘレって言うんですよヒレのこと。若い人はヒレって言う人が多いですけれど、年配の方はヘレって言いますね。
へ～～かのゴージャスな言葉の魔術師ゴージャス華麗姉妹がですか！！わーい、遊びに行ってきまーす。
Posted by: 早坂 | 2006年11月10日 22:19
こんにちは。
このブログ、ちょくちょく拝見してます。
この店、いつ出るかいつ出るかと思ってました。
私は２０年くらい前、神戸の知り合いに教えていただいて、とんかつを食べました。
最近、家族でビーフカツも食べました。
どっちもおいしい。
ただ、最近行ったときは、祝日でちょっと混みすぎていたせいか、客をさばく段取りに疑問を感じました。
できれば、すいている時間帯に、また行きたいと思います。
そうそう、店の名前。
アルファベット表記のほうかに「もん」とひらがな表記も見た気がするんですが。。
Posted by: waka | 2006年11月11日 11:10
はじめまして！WAKAさん。
見に来てくださってありがとうございま～す。
＞この店、いつ出るかいつ出るかと思ってました。
私も、いつ行こうかいつ行こうかと思っておりました。（＾O＾）
20年前にはじめてWAKAさんが行かれたお店はきっと改装前でしょうね。阪神大震災でビルはだめになって建て直されたそうです。ただ、内装に使っていたものやコレクションの品々は無事だったので残せるものは残したとマダムはおっしゃっておられました。2度目に行かれたとき、何か違い感じられました？
地震が来るのがあと2時間遅ければコックさんが火を使いはじめていただろうから全焼していたところだったそうです。
もし、次にすいている時に行かれたら、ぜひマダムに声をかけてコレクションを見せていただくといいかもしれませんよ。ただし、お好きならばの話ですけれど・・・・・（＞＜）
そうそう「もん」と縦に書いた看板もありました。なんだか先代さんあたりから看板好きのお店で、おもしろいです。
Posted by: 早坂 | 2006年11月11日 12:42
なんだか骨董屋さんや博物館みたいなお店ですね♬
お食事もおいしそう♡
夕方来るんじゃなかった・・・
デミグラにノックアウトです(｡￫∀￩｡)
Posted by: いぬこ | 2006年11月11日 16:35
じゃあ今夜のいぬこさんち、デミグラ系のお夕食に決まり！！
デミグラスハンバーグとか・・・・デミグラスハンバーグとかー・・・・・・デミグラスハンバーグとかーーー？？？？？？あれ、それしかワタクシ思いつかない。んん？困ったな～。
1階2階は骨董屋さんみたいでした。全部レプリカじゃなくて本物なんですもの、面白いお店です。3、4階は博物館みたいでした。
Posted by: 早坂 | 2006年11月11日 16:51
はじめまして。
先日はアタクシの記事に投稿頂き、感謝感激
雨ボンバーですわ。
アタクシのメンズ達は日本に来るといつも
コーベービーフがタベタイっていうので
鉄板焼きを食べたり、六甲山の夜景を楽しん
だりメリケンパークで過ごしたり、サンＴＶの
タイガース中継を見たり・・・。
記事内のチキンチャップ！食べたいでごわす！
Posted by: 華麗狂子 | 2006年11月13日 14:59
まあ、狂子お姉さま。ゴージャスカレー一族の長たるあなた様が執事もつれず、こんな遠くまでお遊びにこられて大丈夫なんざますか？
それにしても狂子お姉さまは海外にたくさんご子息をお持ちなんで・・・・・・・どすん！！あらららら、狂子お姉さま急に気絶なさいましたわ？なぜ？なぜゆえに？
ああーさようでございましたの？これは失礼いたしました。ご子息ではなく狂子さまのサポーターでらしたのね。
じゃあワタクシいつの日か、華麗家にふさわしい最上のコーベビーフカレー探し出してまいりますわね♪
Posted by: 早坂 | 2006年11月13日 16:52