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2006年06月19日

●楽しくのんびりバリ料理「ワルンバリ」

重苦しい雨の日には明るい海と太陽とヤシの木、晴れわたったトロピカルアイランドが恋しくなります。恋しくなるとは言っても、私はまだそんな国に行ったことはないんですけれど・・・。

ここ「ワルンバリ」は楽園の地バリ島を恋しく思う、そんな神戸っ子たちのたまり場です。

実際にバリ島に行った事のある人はここに来るとまたバリ島に行きたくなり、行きたいと思っている人は本当に行くことになり、たまたまこの店に入っちゃっただけという人は・・・・結果的にバリとバリ料理が大好きになる。「ワルンバリ」はそんな楽しいレストランです。 

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素朴な手作りの看板。「ワルン」とは「食堂」。つまりここはバリの田舎の食堂をイメージした「バリ食堂」なのです。「ル」は巻き舌で「ル゛」。ではどうぞ、「ワル゛ン バリ」 はいよく出来ました。

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両手をブンブン振り回しておられますが、オーナーのマデさんです。バリの音楽ガムランに使われるさまざまな楽器の演奏を、一生懸命身振りを交えて教えてくださっています。私はそれが楽しくって笑いっぱなし。笑いすぎて失礼いたしました。

マデさんは来日20年。130年の歴史を誇る北野の「外国人倶楽部」で働いておられたと言うから、たいしたものです。7年前に念願のこの店を持ちました。

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さあ運ばれてきました。「ルンピア」。インドネシアの春巻きです。野菜と豚肉が入っています。バリはインドネシアでは珍しくイスラム教徒の少ない地域です。でもマデさんがおっしゃるにはこの店にイスラム教徒のお客さまが来られたときは、鶏肉の「ルンピア」をお出しするそうです。

春巻きは甘いソースがかかっています。そしてさらに真っ赤な唐辛子のソースをつけて食べます。この真っ赤なソースは見た目ほど辛くはありません。かえってコクがありました。中の豚肉ととても合います。

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バリのビール「バリハイ」。さすが「外国人倶楽部」仕込みだけあってフロスティグラス。行き届いてますね。「バリハイ」はコクのあるビールです。

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一方、これは「ビンタン」。「バリハイ」がキリンならば「ビンタン」はアサヒだそうです。軽めのサワヤカな飲み口です。

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メインのヤギ肉が出てきました。ヤギは切り方さえ間違えなければ臭くはならないそうです。確かに、臭くありません。ラムに似ていますがもう少し野趣に富んだ味です。甘いソースで和えています。

下に敷いているのはバナナの葉っぱ。
「バナナの葉っぱ、日本で買うと高いね。バリだと雨が降ったらそのへんのを取って傘にするような物なんだけどナ」とマデさん。あ、それで葉っぱちっちゃいのね。
「じゃあバンブーの葉にすれば?」 アイデアを出してみると「試したけど、口に毛みたいなのが刺さった」。そっか試したんだ。いろいろ苦労されてるんですね。

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コックさんのニョマンさん。ちょっと悲しげに眉を下げて大きな独特の笑顔を見せてくださいます。

バリ島では子供が生まれると、男の子でも女の子でも1人目は「ワヤン」。2人目は「マデ」3人目は「ニョマン」4人目「クトュ」。そして5人目はまた最初に戻って「ワヤン」そして・・・・と続くそうです。

だからここのマデさんは2番目か6番目、ニョマンさんは3番目か7番目の子供なんですねーー。なんだか名前ってなんなんだろう、って考えさせられました。

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これは辛いココナッツのスープ「ラクサーウダン」。大きな海老が入っています。

マデさんはこの店を開いたばかりのころ、日本人の好みに合うバリ料理をいろいろ工夫して出したのだそうです。
ところがバリに行ったことのあるお客さんから言われた強烈な一言。「味が違う」。さらに追い討ちをかけたのはマデさんの良心。「味を変えたバリ料理を出すと自分がウソをついているような気がする」。そこでついに本場のバリの料理を出すことにしたそうです。

もし辛すぎたらご飯と混ぜてと言われましたが、辛いのが苦手なはずの私が、なぜかしら?ぜーんぜん平気。ココナツミルクのまろやかさと辛さといい香り。これはもうかなり気に入りました。

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中にビーフンが入っています。ご飯は放っておいてスープだけ頂いていると、ヤギのソースとご飯をからめて食べると美味しいんだと教えてくださいました。

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最後の締めは「ナシゴレンバリ」。もし辛かったら手前のえびせんの上に乗せて食べるように・・・多分マデさんのアイデアかな、でもこれも不思議とクリア。

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「ナシゴレン」。美味しそうでしょ。でもホントはバリの人がするように手で食べるのが一番美味しいんですよ。マデさんに食べ方教わりました。

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結構難しいんです。まず左上のフィンガーボールで手を洗います。はしっこのほうの熱くないところからナシゴレンを少しつまんで、指先を使いお皿の上で丸めます。手首をかなりひねり、指4本が受け皿になるようにして指先を口に近づけ後は親指でポイッと口の中に弾き飛ばします。食べ物は一瞬空中を飛んで口に入ります。指は唇に触れてはいけません。

あーー、私はスゴイ下手ですね。ナシゴレンがうまく丸まらなくて指先に力が入って肩が凝っちゃいました。おまけに「ポイッ」なんて飛びませんよー!次に行く前に家でそうとう練習しておかなきゃ。もちろん、お箸やスプーン、ちゃんとお店では出てますから皆さんはご心配なく。

今日は楽しくて美味しくて心が広やかになるバリ料理店「ワルンバリ」から、もうのんびり生きていこうよという気分になってしまったリポートでした。

早坂

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「ワルンバリ」↑ナーラーヤ文字の看板です。

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「ルンピア」春巻き・・・・・・・・750円
ヤギの炒め物・・・・・・・・・・・1400円
「ラクサーウダン」スープ・・・1250円
「ナシゴレン」・・・・・・・・・・・850円

神戸市中央区北長狭通2-4-5 大永ビル1F Tel 078-321-6080
年中無休  OPEN (12:00~14:00 土日のみ) 17:00~22:00
    座席が少ないので予約して行ったほうがベター。

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コメント

手で食べるんですね
そうか やっぱり 行ったことのあるかたは
もう一度行きたくなるのわかります
行ったことないですが
そんな気がします
いつも すごいな

彼らは目で味わって手で味わって口で味わうんですって。そして食後によく手を洗っても香辛料のいい匂いが手についてるから、あ~いい匂い、今日これ食べたな~って思うんだそうです。

でもほんと難しいですよ。お箸をマスターするよりも難しいかもしれない。

はじめまして!私は今年初めてバリに行き、とってもバリが好きになって日本で行き着いたのがこのお店でした!ニョマンさんもマデさんもとってもステキな笑顔をしてらっしゃり、何よりバリで食べた味そのものを満喫できてとても楽しい時間をワルンバリで過ごせました~^^
私もかなりオススメです0^0^0

はじめまして、ゆみさん。もうバリを体験されましたか!私もふと気が付けば「バリ島」と書かれた旅行パンフレットなぜかたくさん旅行会社から取って来ていました。(^^)
もしかしたらワルンバリでお会いすることがあるかもしれませんね。

早坂さん、コメントありがとうございます!^^ 私はワルンバリに1度行ったきりであの辛さは好き好きがあるかなぁと考えると友達も誘いにくくて実はそれ以来行ってないんです(;;) ワルンバリのマデさんとニョマンさん、どちらの方もバリの人たちの優しい笑顔そのままでそんなところも魅力的ですよね^^
いつかワルンバリで会えるの楽しみにしています^^

そうですね~確かに優しい笑顔そのまま。
マデさんたちはストレスの多い日本で大変だろうな~と思います。リズムが全然違いますものね。
マデさんがおっしゃってました。「バリではTシャツ2枚と短パン2枚あれば生きていける。日本人が働いてるあいだ、バリ人は遊んでる。それでも同じ一生」って。
私もまた「ワルンバリ」行きたくなってきました。

そうですよねぇ~疲れると思います日本は(><)バリの学生も朝7時くらいに学校へ行ってお昼からはもうお手伝いか遊ぶかって感じでした!キラキラ(だいたい)な国だねぇ~て旅仲間とほのぼの気分でバリを眺めてました^^その生活があの笑顔につながるのでしょうね!

しばらく早坂さんもワルンバリには行かれてないのでしょうか?私もまた行きたいです^^

マデさんがおっしゃっておられたんですが、バリに帰ると友人から日本に連れて行ってくれと頼まれるのだそうです。それも、日本にはそのへんの木にお金がなっててそれを簡単にもぎ取ったら豊かにでもなれるみたいな感じで・・・・。日本での仕事の厳しさなんて、彼らには想像も出来ないみたい・・・。だから、そんな日本で20年もやっているマデさんは、すごいバリ人ですよね。
まだ私もワルンバリいってませんね(^^;これも忙しい日本人の宿命か!?

そうですよねぇ・・・私日本人でも相当ストレスたまりますもん(^^;;) 日本でバリの味やバリそのものを楽しめるワルンバリはすごくあって嬉しいですが、マデさんやニョマンさんが疲れてあの笑顔をなくされないことを祈ってます>0<
そういえばこの間、早坂さんがここで紹介されていたと思うのですが、(それで行ってみました^^)餃子のひょうたんへ行ってきました。あそこはあそこでラフさがおもしろいですね^^

「ひょう譚」行ってこられたんですか。日本人がストレス抜こうとすると、あんな感じですよね。ラフとかダレ~とか(^^)温泉とか、って話が急に飛ぶ・・・。

でも、きっとあれもしたいこれも欲しい、ってみんなで欲張ってストレスためあってるんでしょうね。Tシャツ2枚と短パン2枚とか、自分が今持ってるもので満足してれば、きっと楽なんでしょうね。

そうえですねぇ。。。確かに欲ももつことも大事だろうけど、欲がどんどんおっきくなったらTシャツと短パンでは満足できなくなるんですね。それでなのか、バリに行って帰ってきてからブランドショップに行って若い頃からどんどん高価なものを手にしていって満足そうな日本人を見ると、なんだか悲しくなって店をでてしまいました^^;
まぁ日本に生まれ育った以上この生活をくずすわけもいかないですし、、、日本人の何かいいところを持ちつつバリの方たちのような気持ちを忘れないでいたいですね^^

そうそう、「必要」と「欲」の区別は国や個人によって違いますもんね~。きっと・・・、思うんですけれど、欲しいもののために自分の首を絞めているような感じになれば、それは「必要」じゃなくて「欲」なんでしょうね。で、物がなくて・・・働けば手に入るけどそうしない場合は「怠け」なんでしょうね~。マデさんも、ちらっとバリ人のそのあたりの欠点について言っておられたんですよ~。

『欲しいもののために自分の首を絞めているような感じになれば、それは「必要」じゃなくて「欲」なんでしょうね。で、物がなくて・・・働けば手に入るけどそうしない場合は「怠け」』
↑まさに名言ですね!!はぁ~なるほど!!!って思いました^^
マデさんは上のようなことをわかってらっしゃるんですね。あの国にずっといてそれを意識できるのってすごいのかも。。。たった5日間ほどしか私はバリにいなかったですが、そんな気が少しします。でも、そんなところへ私達が行って、欲ばかりがつい先行してしまいがちになる私達のような国に触れて大切にすべき何かをバリの方たちが失うのもかなしいなぁ。。。人って難しいですね^^;そんな事を話始めるとお話が終わらなくなりそうです~(笑)
まぁまぁとにかくみんなそれぞれが「幸せだなぁ~」と少しでも思いながらいれればいいなと思う私です^^

ゆみさんお久しぶりで~す。マデさんもきっと二つの両極端な国を行き来してそんな風に思うようになったんでしょうね。

だから、海外旅行ってできればしたほうがいいですよね。

私の好きな言葉に「深海の魚、水を知らず」っていうのがあるんです。
意味は「深海の魚は空気に触れたことがないので、空気を知らないんじゃなくて実は自分が水の中に住んでいることを知らない」っていうことなんです。一瞬意味がわかりにくいけど、おもしろいでしょ。
だから生まれ故郷から、旅行も含め一歩も出たことのない人は、自分の故郷を一番知らない人になっちゃうってことですよね。わあ、大変だ!

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